転職したときの「試用期間」って何?正社員になれないこともあるの?
2017/04/12
ほとんどの会社にある「試用期間」
転職サイトなどで企業の求人をみると、たいていの場合以下のような記述があります。
雇用形態:正社員(試用期間3カ月)
試用期間は3カ月の会社が多いですが、6カ月のところもあります。 長いところだと1年というところもあります。
私の知っている某中堅証券会社は1年でした。
試用期間とは?
試用期間とはそもそも何なのでしょうか?
「試用」と聞くと、お試し期間のようで、その間に認められなかったらクビになってしまうようなイメージを持つ人もいるかもしれません。
労働者の能力、適正を試してみて、良かったら採用、駄目だったらクビということなのでしょうか?
そんな企業側に都合のいい制度なのでしょうか?
もちろん、答えは「NO」です。
試用期間は労働基準法で設けることが認められています。
実際には、ほとんどの企業がこの試用期間を設けています。 求人欄に記載がなくても、試用期間があるケースがほとんどです。
解雇がしやすい?
確かに、試用期間中の社員は正社員と比べて「解雇がしやすい」ことは間違いありません。
試用期間中に、会社側はその社員が業務に適しているか判断するとされています。
しかし、法的には試用期間中であっても「期間の定めのない」労働契約が成立しているのです。
とはいえ、会社側には、試用期間中に労働者に適格性が無いことを理由とした「解雇権」が認められています。
この「適格性」ですが、実際にはかなりハードルが高くなっています。
よっぽどのことが無い限り、会社側は解雇をすることはできません。
具体的な「適格性が無い場合」ですが、例えば
「そもそも会社に来ないなど、労働者の勤務態度がひどく、とても社員として雇用を続けていくことができない」
「○○の資格を持っており、面接ではその分野の長い経験があると言っていたのにも関わらず、実際にはほとんど業務知識がなく、大きなミスを連発する」
などのよっぽどひどいケースです。
過度に心配する必要はない
普通に遅刻せず会社に行って、通常の業務をこなすことができていれば、試用期間中に解雇されることなどまずあり得ません。
ひとつあり得るのが、試用期間中にメンタルで休んでしまうケースでしょう。
転職後は環境がガラリと変わりますから、精神的に病んでしまう可能性も高くなります。
仮に「うつ」を発症して試用期間中に会社を休職してしまえば、解雇権を発動してくる可能性もあります。
とはいえ、それもケースバイケースであり絶対ではありません。転職前に過度に恐れる必要はないのです。